メトロノームの選び方(ピアノのお稽古に最適なのは?)

ピアノの練習に欠かせないのがメトロノーム。

 

ritardando(だんだんテンポを遅く)など、演奏のテンポを変えるような指示が作曲者から出ている場合を除いて、演奏が速くなったり遅くなったりするのは良くありません。

 

人間の感覚は不思議なもので、同じ速さで演奏しているつもりでもだんだんテンポが変わってしまうことが起こります。

「同じ速さを保つ」というのは難しいことです。

 

特に難しいパッセージやトリルなどの装飾音符が入っている小節は、演奏技術上うまくカウント内に弾けないこともあり、

そのようなときはピアノ先生のから

『お指が回らないときは、もう少しゆっくり弾き始めましょう』『弾けないところをメトロノームを使って同じ速さで弾けるように練習しましょう』といったご注意があるでしょう。

 

ドキッ( ;∀;)メトロノームは苦手~💦

~といったお子様も多いと思いますが、メトロノームを使いこなすには練習して慣れるしかありません。

 

メトロノームを上手に使いこなす方法の前に、まずはメトロノームの種類と選び方についてご紹介します。

 

 

メトロノームには大きく分けて●振り子式と●電子式の2種類があります。

振り子式はゼンマイで動く三角の形をした設置型で、ピアノの上の平らなところに置いて使います。

演奏しながらメトロノームの振り子の揺れが目に入るので、小さなお子様やメトロノーム使用の初心者には使いやすいです。

ネジネジするのがちょっと面倒ですが、シンプルな作りだからでしょうか、壊れにくく、

私は20年以上前のゼンマイ式<三角メトロノーム>を愛用しております。

 

電子式は軽量で持ち運びが出来るので、お家以外の場所でも使えます。

またサウンドを出さずLEDライトの点滅で「速さ」の確認もできるため、コンクールや発表会の本番前に自身の演奏テンポの確認をしたい時などにも便利です。

(緊張しているときは心拍数が上がり、いつもよりかなり演奏が速くなることが多いです。メトロノームで確認しつつ、自分の心を落ち着かせます。)

 

メトロノーム音の速さが狂うこともなく、またテンポ設定を細かく決められるなど使い勝手の良い利点がたくさんあります。

 

ただ、ピアノの場合、電子音がピアノの音にかき消されよく聴こえず、また振り子の動きが演奏中の視界に入ってこないので、メトロノーム初心者には合わせにくいです。

 

ピアノの音に埋もれない音量にすれば良いのですが、電子音の大音量は聴きやすいものではありません。

 

もしピアノの生徒さんが初めてメトロノームを購入されるなら、ゼンマイ式の三角型をお勧めします。

 

 

そしてメトロノームに合わせて演奏することに慣れてこられたら、その時々によって両方とも使い分けていかれたら良いでしょう。

 

 

 

さて、ナオコリトミックで<同じ速さを保ち続けるリズム練習>を毎回、重ねている訳は…

 

バロック音楽や古典音楽は『一曲を通して基本拍を崩さない』という音楽のお約束があります。

感情表現のために崩して良いのはロマン派以降の音楽です。

 

クラッシック音楽のご指導(ピアノ)をする際、同じ速さで演奏するという基本がお小さい時から身についておられると、メトロノームで速さの修正をあまりしなくて済みます。

(テンポ修正のためではなく、演奏技術の練習のためにメトロノームを使うことはよくありますが)

 

同じ速さで演奏できるリズム感を、ナオコリトミックで楽しくご習得ください。

 

次回のブログでは、メトロノームを使った練習法について簡単にご紹介したいと思います。

(近藤直子)

 

 

 

 

 

 

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