ピアノを習い始めて少し経ちますと、いろいろな音符が出てくるようになります。
はじめはドレミ~くらいだったのに、そのうち加線がいっぱい付いている音符が出てくるし、
おまけに♯や♭もいっぱい。
そんな楽譜を見るだけでヤル気が失せ、ピアノに向かうのが億劫になり、
お家の方も『ピアノの練習を早くしなさ~~いッ』と怒ったり励ましたりするのに疲れてしまう・・・
そんな光景、思い当たりませんか?
初級レベルならお家の方がピアノのお稽古をリードすることも出来ると思いますが、
だんだんお子様のレベルが高くなるにつれ読譜のお付き合いもできなくなり、
そのうち「自分でしなさ~い宣告!」になる日がおとずれます(笑)
その「宣告日!」までにお子様の読譜力を高めて、一人でお稽古が出来る力をしっかり付けてほしいとおもいます♡
最近ではゲーム感覚で音符を覚えるアプリなども出回っていますが、
やはり五線ノートに書いたり読んだりしながら覚えるのが一番早いです。
音楽ノート(五線譜)はぜひご用意くださいね。(未就学児のお子様は2~3段ノートをおすすめします)
<学習方法>
①間と線の音符に分けて覚える
『ドミソシレ』(線上音)
『レファラドミ』(間音)
まずはドミソシレ、レファラドミの音列を呪文のように唱えながら、書いたり読んだりしましょう。
②高さの違う同名音をペアにして覚える
実はピアノ初級編の楽譜から二点音のドレミ~(第3間のドが二点ド)が出てくることが多いので、
一点音(ピアノの真ん中のド)ばかり読み書きするよりは、
上記のようにオクターブが違うユニゾンで覚えたほうが手っ取り早いのです。
①と②のやり方を取り交ぜながら書いたり読んだりしていきますと、あっという間に覚えることができます。
しかし、
子供はあっという間に忘れます!
すぐに覚える代わりにすぐに忘れ、
だからこそ<繰り返し学習>が大切です。
私の門下生には識字能力の高まる小学1年生の2学期あたりから本格的に読譜の課題を出させていただきますが、
1週間に一度のレッスン時間内で覚えるのは難しく、毎日お家でコツコツとが一番。
それとやはりレッスン時間は演奏法を中心にご指導させていただきたいので、音符の暗記にレッスン時間を使うのはとてももったいないです。
そこで、
お家での読譜のワーク『一日5分』ならいかがでしょう!
音符の数は真ん中のド(1点音)を中心にして上(ト音譜表)と下(ヘ音譜表)に2オクターヴ半ずつ。
全部で30~40音、覚えたら十分なのです。
あんがい少ないでしょう♡
<一日5分ワーク>をご家庭で集中して取り組まれれば、30個くらいは数カ月で覚えられます。
もちろんその後も加線付きの音符が読めないなど、色々と「わからない音」が出てくると思いますが、
でもそのたびに1音ずつ覚えていけば良いのです。
覚えていないお子様に、何の音か考えなさい!は全く意味がありませんから。
『線(段)を下から数えて読むのでなく、そのつど、記号として覚える!』
これも大切なポイントでしたね。
<5分ワーク>の実践はご家庭によって取り組み方がちがいますから個人差は出て参りますが、
せっかくピアノを習われているのですから、30音をどこかの時点で集中して覚えることをお勧めします。
楽譜が読めるようになると、決してピアノ嫌いになりません。
クラッシック曲以外でも弾きたい曲を見つけて自分で遊んだり、
楽器店で楽譜の立ち読み!
これも楽しいですよ。
絶対音感が有れば楽譜を読むとメロディが浮かぶので、「弾きたい曲探し」も出来ます。
ここまで力が付いてしまえばピアノは生涯の友になるでしょう。
ぜひ<一日5分ワーク>で読譜力をご習得いただき、生涯を通じてピアノに親しんでいただけますように。
(近藤直子)